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三菱重工、米国で超大型商用CO2回収プラントを受注

2014年7月16日 (水)

荷主三菱重工、米国で超大型商用CO2回収プラントを受注三菱重工業は15日、米国の独立系発電事業者(IPP)トップのNRGエナジー社とJXグループのJX日鉱日石開発が中心となって米国テキサス州で推進する原油増進回収(EOR)プロジェクトで、超大型商用CO2回収プラントを受注したと発表した。

排ガス中に不純物が多い石炭焚き火力を対象とした世界最大のCO2回収プラントで、CO2回収能力は1日4776トン。2016年第4四半期の完成を見込む。

プロジェクトの実施主体の一角を占めるNRGグループの特別目的会社(SPC)「ペトラノヴァCCSI社」から、三菱重工の米国事業会社「米国三菱重工業」を通して受注した。コンソーシアム・パートナーは、米国建設会社のザ・インダストリアル・カンパニー。JX日鉱日石開発は、ペトラノヴァCCSI社の親会社に対し、プロジェクト会社を通じて50%出資し、プロジェクトに参画する。

プロジェクトは、テキサス州ヒューストン中心部から南西60キロに位置するNRGグループ保有の石炭焚き発電所で、放出される燃焼排ガスからCO2を分離・回収し、回収したCO2を同州の老朽油田「ウェストランチ油田」に注入することで、原油の増進回収を図る。

今回のCO2回収プラントは、排ガスの前処理設備(脱硫)、CO2吸収・再生設備、CO2圧送設備、ユーティリティー設備などで構成。CO2回収能力は世界最大の日量4776トンで、CO2回収率は90%。

三菱重工はペトラノヴァCCSI社に対し、米国三菱重工を通じてCO2回収技術ライセンスを供与。CO2回収プラントとその付帯設備建設のEPC(設計・調達・建設)は、米国とザ・インダストリアル・カンパニーのコンソーシアムが請け負う。