荷主常石造船(広島県福山市)は16日、傘下の「ツネイシヘビーインダストリーズ・セブ」がグループ通算152隻目となるばら積み貨物船を竣工し、14日に船主のグローバルデスティニー社(パナマ)へ引き渡したと発表した。
貨物船は5万7900トン型で、常石造船が独自に開発したロングセラー商品ブランド「TESS」(ツネイシ・エコノミカル・スタンダード・シップ)シリーズのハンディマックスバルカー。
デッキクレーンを搭載するほか、ばら積み貨物に加えて鋼材なども搭載可能な汎用性の高さが特徴で、小回りのきくハンディマックスサイズの中でも大型化を図り、5万8000トンの載貨重量を確保しながら、波浪抵抗や風圧抵抗を低減する環境デバイスを搭載。燃費を向上させることで運航採算性を高めている。
ツネイシヘビーインダストリーズ・セブは、3万トン級から18万トン級のばら積み貨物船を中心に、年間20隻を建造し、協力会社を含め、従業員数1万人を超えるフィリピン有数の造船所。フィリピン経済特区庁から優秀輸出企業賞と優秀地域プロジェクト企業賞をこれまでに3度受賞している。