財務・人事日本郵船が7月31日に発表した4-6月期決算は、営業利益が71.4%増と大幅に改善した。
定期船事業のうち、コンテナ船部門は全般的に荷動きが増加したものの、欧州航路を中心にした新造大型船の竣工・投入、これに伴う他航路での船型大型化が続き、供給過剰によって運賃は下落。
不経済船の返船を進め、短期傭船への変更、燃費効率の良い船舶の投入を通じ、船費や運航費の削減の観点から船隊整備を行ったほか、サービスの特性に合った配船やスケジュール遅延回復のための余剰船・傭船の有効活用と、無駄なコストを発生させない効率的な配船を徹底した。
効率的なコンテナ運用によりコスト削減を進め、粗利の極大化を目指す活動として北米航路から始めたEAGLEプロジェクトを欧州航路、南米航路など他航路へ展開し、コスト削減と粗利改善に注力。ターミナル関連事業は、国内外コンテナターミナルの総取扱量が増加し、定期船事業全体では増収となり、経常損失が縮小した。
このほか、航空運送事業の経常損失も24億円から22億円へとやや改善、物流事業は8億円の増益となった。不定期船事業は12億円の減益。
[日本郵船]2015年3月期第1四半期連結決算(単位:百万円)
2015年3月期第1四半期 | 2014年3月期第1四半期 | 増減 | |
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売上高 | 582,377 | 528,470 | 10.2% |
営業利益 | 11,572 | 6,751 | 71.4% |
経常利益 | 12,002 | 11,465 | 4.7% |
当期純利益 | 10,222 | 8,567 | 19.3% |