財務・人事日立物流が7月31日に発表した4-6月期決算は、売上高が12.8%増の1611億4600万円と拡大。国内物流で利益が圧迫された影響により、営業利益は0.8%増にとどまった。
国内物流では、3月の消費税率引上げに伴う駆け込み需要の反動減があったものの、建設機械・小売分野など多くの大型新規案件を稼働させ、売上高は前年同期を上振れて推移。しかし、大型新規案件が集中したことや、段階的な立上げだったことで初期投入コストが増加し、傭車費用・作業費などの上昇によって厳しい状況で推移した。
4月には日立建機向けに自社倉庫として最大級となる大型物流施設を茨城県に開設し、6月にはメディカル関連顧客向けの物流施設を富山県に開設するなど、事業拠点の整備に注力。これらの結果、国内物流の売上高は950億7100万円(2%増)、部門利益は50億7400万円(13%減)となった。
国際物流は前期中に立上げた小売・生活・自動車関連分野などの新規案件の本格稼働や、昨年5、7、10月にそれぞれ連結化したJJB社(米国)、CDS社(香港)、MARS社(トルコ)の効果により、事業規模が拡大。国内発着のフォワーディング事業は、輸入航空貨物の取扱いが減少したものの、輸出航空貨物の取扱いが増加したことで事業全体としては底堅く推移した。
4月にシンガポールの連結子会社2社を合併するなど、グループ内の運営体制強化や効率化に努めた結果、部門売上高は613億5900万円(36%増)、部門利益は8億6200万円(4.6倍増)となった。
[日立物流]2015年3月期第1四半期連結決算(単位:百万円)
2015年3月期第1四半期 | 2014年3月期第1四半期 | 増減 | |
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売上高 | 161,146 | 142,869 | 12.8% |
営業利益 | 3,051 | 3,026 | 0.8% |
経常利益 | 3,735 | 2,816 | 32.6% |
当期純利益 | 988 | 669 | 47.7% |