ロジスティクス商船三井は14日、新日鉄住金が開発した高延性造船用鋼板「N Safe-Hull」(Nセーフハル)を世界で初めて採用した、と発表した。8月2日に第一船となる同社運航の大型ばら積み船が進水した。
高い延び性が特徴のNセーフハルは、船舶の側面からの衝撃に対して衝撃吸収エネルギーが3倍になることから、従来の鋼材に比べて船体に亀裂が生じにくく、船舶の安全性を高める鋼板として注目されている。
今回の建造船では、貨物艙船側部、燃料タンク部などの高い衝突安全性が求められる場所に合わせて3000トンのNセーフハルを使用した。船体に穴が開きにくくなることにより、浸水防止や貨物保護、深刻な環境汚染につながる油流出防止の役割を担う。