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実用のみになりがちな倉庫で「美しさと安全性備えた空間」創出

大林組、日新向け木造倉庫でグッドデザイン賞受賞

2014年10月22日 (水)
▲フォークリフトが動きやすい大スパンの無柱空間を実現(出所:大林組)

▲フォークリフトが動きやすい大スパンの無柱空間を実現(出所:大林組)

認証・表彰大林組は22日、同社が設計・施工を手がけた日新木造倉庫(鳥取県境港市)が、デザイン・品質を両立させた建築物として「2014年度グッドデザイン賞」を受賞したと発表した。

大規模木造建築で、超ロングスパン構造を実現させるためには、断面幅が大きい木材が必要だが、汎用品の単板積層材(LVL)は厚さ9センチ程度までの材料しかないため、従来の柱や梁は一次製品を工場で二次接着して製作していた。

▲柱と梁の接合部に必要な補強鋼板を完全に隠し、美しさと安全性を兼ね備えた空間を創出(出所:大林組)

▲柱と梁の接合部に必要な補強鋼板を完全に隠し、美しさと安全性を兼ね備えた空間を創出(出所:大林組)

受賞した木造倉庫では、大断面に必要な枚数のLVLをボルトやビスで一体化し、準耐火構造用の大断面木材を作る技術「オメガウッド」を開発。コストと時間がかかる二次接着ではなく、オメガウッドを採用したことにより、低いコストで木構造の無柱空間(31メートル×42メートル)が可能になった。

受賞に際し、大規模木造建築の構造として斬新な提案であること、LVLの二次加工をすることで大断面木材の製作コストの削減や納期短縮を実現したこと、準耐火構造として品質とデザインを両立していること――が高く評価された。また、実用のみになりがちな倉庫を、快適なワークプレイスとして捉え直した点も注目された。

大林組、日新向け木造倉庫でグッドデザイン賞受賞