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東レの供給量が大幅増の見込み

ボーイング、東レの炭素繊維を777Xの主翼に適用合意

2014年11月18日 (火)

荷主米ボーイングは17日、東レと締結している787ドリームライナー向け炭素繊維の供給契約を777Xの主翼にも適用することで合意し、覚書を交わした。現在の契約が2015年から長期にわたって延長され、東レからボーイングへの供給量は大幅に増加する。

777Xの翼幅は71.1メートルで、現在の777-300ER型機から6.95メートル延ばす。先端に取り付けたウィングチップと合わせ、運航中には効率性を高めて燃料消費量を大幅に削減、地上では搭乗ゲートへの適応で柔軟性を高める。

主翼はワシントン州エバレットのボーイング工場で製造する計画で、今回の合意により、777Xの主要構造部位に使われる75%以上の素材の調達計画が達成されたことになる。

ボーイングと東レは、航空宇宙用途でも炭素繊維複合材料の適用の拡張に向けた取組みを共同で実施することに合意、製造システム全体で複合材の使用比率を増やし、金属と競合できるコスト構造などを研究する。

ボーイングが2013年度に日本から調達した製品、サービス額は40億ドルを超えており、19年までには、今回決定した777X複合材主翼向け素材の供給を含め、さらに360億ドルを調達する。

この合意について、ボーイングでは「顧客向けコスト削減目標の実現に向けた重要な一歩になる」としている。