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海外M&A戦略を加速

韓国・現代グロービス、欧州の自動車物流企業を買収

2014年11月20日 (木)

ロジスティクス韓国・現代自動車傘下の物流会社「現代グロービス」は19日、同国の物流企業として初めて欧州物流企業を買収すると発表した。同社が買収するのは、ポーランドを拠点として欧州とロシアなどでBMW、GM、トヨタ、フォルクスワーゲン、スズキといったグローバルメーカーの物流を受託している物流企業「アダム・ポール」。現代グロービスは、この買収を皮切りにグローバル市場への進出を加速させる方針。

現代グロービスは、「アダムポールの企業価値は7000万ユーロ(1000億円)以上」とし「これまで国内物流企業が買収合併(M&A)した海外物流企業規模では史上最大」であることを明らかにした。

アダムポールは「欧州中央部の物流ハブ」と呼ばれるポーランドで1990年に設立。ビアウィストクに本社を構え、英国、ベルギー、ロシア、イタリアにオフィスを展開して欧州圏を中心に物流、保管事業を運営している。昨年の売上高は1億ユーロで営業利益率も10%を達成。売上高基準では欧州の完成車輸送部門で10位となっている。2011年から3年間で15%の年平均成長率を記録した。

昨年はグローバルメーカーの車両40万台以上を欧州などで輸送。特に、ドイツで生産されたBMWの完成品をロシアへ輸出する物流は独占的に手掛け、欧州からロシアに向けた自動車の輸送能力は1位となっている。

また、ポーランドのマワシェビチェとラファに合わせて1万7000台規模の車両を保管できる物流基地を運営。ベラルーシ国境近くのマワシェビチェは最近の不安定なウクライナ情勢を受けて、欧州とロシアを結ぶ物流拠点として浮上している。