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三菱重工業、次世代LNG運搬船「サヤリンゴSTaGE」を開発

2014年11月27日 (木)

ロジスティクス三菱重工業、次世代LNG運搬船「サヤリンゴSTaGE」を開発三菱重工業は27日、次世代LNG(液化天然ガス)運搬船「サヤリンゴSTaGE」の開発を完了したと発表した。

球形貨物タンクを搭載するモス方式の進化版として開発した「さやえんどう」の次世代タイプで、リンゴ形状タンクを採用し、船幅を変えずにLNG搭載量を16%増やした。

また、ハイブリッド推進システムを採用することで、さやえんどうから20%超の燃費改善(従来船比40%超の改善)を実現した。北米産シェールガスを安全で効率よく運べる能力を強みに、LNG運搬船の戦略製品として受注活動を展開する。

さやえんどうが連続したカバー(さや)の中に、球形タンク(まめ)を搭載しているのに対し、新開発船に搭載されるタンクは上半球部分が下半球部分より膨らんだリンゴ形状となっていることから、サヤリンゴと名付けた。

リンゴ形状タンクは信頼性の高いMOSS型タンクを改良したもので、2016年初めにも運用開始が見込まれる新パナマ運河の通航が可能な最大船型を開発するために採用し、LNG搭載量を効率的に増やすことに成功した。

基本設計を終えたタイプは長さ297.5メートル、幅48.94メートル、深さ27メートル、喫水11.5メートルで、リンゴ形状タンクを4基搭載。LNGタンク総容積は18万立方メートルだが、輸送量ニーズに合わせてタンク総容積を柔軟に設定できる。

同社は11年にさやえんどうを開発し、2隻同時受注を皮切りに受注を重ね、合弁会社での受注を含めてこれまでに8隻の受注実績を持つ。