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共配拡大目指し県内業界リード

TOKAI、LPガス配送会社を設立、4年で配送費3割削減狙う

2014年11月27日 (木)

荷主TOKAI、LPガス配送会社を設立、4年で配送費3割削減狙うTOKAIホールディングスは27日、LPガス事業の物流コストを引き下げ、競争力を強化するため、静岡県を対象としたガス配送会社「エナジーライン」を12月に設立し、来年7月から事業を開始すると発表した。

これまでのコスト低減実績をベースに同業他社を巻き込んだ共同配送を実施し、2017年度に配送コストを30.3%(13年度比)引き下げる。県内で配送効率を高め、競争力を強化して2年後の電力・ガス自由化に備える計画。

同社は配送コストの引き下げを図るため、これまで季節需要に応じた人員体制構築、配送受持件数の拡大、設置容器の大型化、配送予測システムの精度向上――に取り組み、10-13年度の4年間で4.7%の引き下げ(10年度比)を実現した。

こうした実績をさらに拡大する中核的な取り組みとして、「TOKAI」の名を冠さない配送会社を新設(エナジーライン)を設立し、コスト削減に向けた施策を強化して今後4年間で30.3%の削減(13年度比)を目指す。具体的には、出来高比重を高めた給与体系で20.5%、配送受け持ち件数のさらなる拡大で3.8%、共同受託配送の展開で6%の低減効果を見込む。

静岡県のLPガス利用世帯は89.2万件で、同社のシェアは19.2%(17.1万件)となっており、2位企業の9.4%を大きく引き離しているが、他社のLPガスを利用している顧客が72.1万件存在していることから、配送コストの削減効果をさらに高めるため、共同配送に取り組むことにしたもの。

共同配送で目標としている「4年間で6%の配送コスト削減」を実現するため、シェア19.2%を占める同社の配送以外に、シェアにして2.5%程度の同業他社が共同配送に参画することを見込んでいる。

エナジーラインは当初、TOKAIホールディングスが全額出資で立ち上げ、同社のコンセプトに賛同する同業他社の希望により、出資参画の受入れも検討する。