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ダイムラー・トラック、日本で15年の成長率大幅減見込む

2015年3月3日 (火)

荷主独ダイムラーが2日発表した2014年度の業績によると、ダイムラー・トラックの販売台数は当初予測台数を下回ったものの、前年比で2%増加した。

西ヨーロッパ、南米市場の不調で予測台数をわずかに下回ったが13年度の販売台数を2%上回り、2006年以来最高となる49万5700台となった。

台数の増加に伴い、売上高も324億ユーロ(2.8%増)に増えた。EBITは18億7800万ユーロ(14.7%増)と利益が売上高よりも大きな伸びを示し、売上高利益率も5.8%(0.6ポイント増)となった。

販売台数が好調に推移したNAFTA地域と日本が利益率に寄与。低い保証費用と効率向上対策「DaimlerTrucks#1」プログラムがプラス効果となった。逆に販売台数、利益ともにマイナス要因となったのは経済状況の弱いラテンアメリカとヨーロッパ、ユーロ6排ガス規制導入からの後遺症で、為替の変動とブラジル、ドイツでの労働力調整の最適化プログラム費用1億4900万も減収要因となった。

ダイムラー・トラックで主な投資対象となったのは、ウェスタンスター5700XE、新型ふそうスーパーグレートV、新型アクトロスやアロクストラクター(建設現場向け大型トラック)などの新型車、エンジンと主要コンポーネントの世界規模での標準化プロジェクトで、ダイムラー・トラックの設備投資総額は8億ユーロとなった。

2015年の総販売台数は、西欧で景気低迷の影響から需要が落ち込むおそれがあるものの、全体では大幅に増加すると予想。特にトルコで排ガス規制ユーロ6が16年に導入されるため、15年の駆け込み需要が期待される。

ブラジルでは景気低迷と融資環境が整っていないことから「全体需要に影響し、台数の減少が予想される」と説明。中期的に重要なマーケットに位置付けているため、製品と生産の強化策としてサンベルナルド・ド・カンポ、ジュイス・デ・フォーラ工場への投資は継続する。

NAFTA地域は市場の動向に合わせ、販売台数は前年を上回る見込みで、アジアも順調に推移すると予測。インドネシアでは14年の落ち込みを取り戻す台数を見込んでいるほか、インドでも販売店網を拡大し、販売台数増加に寄与するとみている。特にインド市場では、ふそうブランドのモデル拡充がアジアとアフリカの販売増を促す刺激剤になると期待されている。

日本では、成長率が大幅に減少する見通し。