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堀場製作所、阿蘇工場をグループ最大生産拠点化

2011年6月2日 (木)

メディカル堀場製作所は2012年5月をめどに、半導体分野の子会社堀場エステックの阿蘇工場(熊本県阿蘇郡)の敷地内に新たな工場を建設する。

 

堀場エステックは、半導体製造装置用のガス・液体制御機器(マスフローコントローラ)のメーカーで、同工場では主力製品の量産品の一部同社製品を生産している。8月に着工し来年5月完成予定で、建設費含め総投資額は約20億円。これにより、現有棟も含めた延べ床面積は2倍となり、グループ最大規模の工場が来春、熊本県に誕生することになる。

 

また、増床に合わせて、同社の医用分野主力製品である血液検査装置の生産を、現在の京都本社から移管、消耗品の検査試薬の生産能力も2.5倍に増強する。

 

京都に集中する主力製品の生産を、堀場エステックの阿蘇工場でバックアップすることで、非常時の物理的なリスク分散にも対応できる体制をとる。

 

新工場は、延べ床面積7554平方メートルの現有工場の隣接地に、同7780平方メートルの地上2階建ての新工場(新棟)を増設する。今回の工場拡張を機に、京都と阿蘇の2か所の工場で、さらなる生産技術の共有化を図り、非常時の物理的なリスク分散も想定している。

 

具体的には、現在同社の本社工場で生産している小型血液検査機器の生産ラインを京都から阿蘇の新工場に完全移管(新設)する。また、この製品の消耗品である検査試薬を、同社本社と共に現在、阿蘇工場でも生産しているが、検査試薬の新工場に設備を移管しさらに設備増設することで、その生産能力を全体で2.5倍に増強する。加えて、プリント基板の生産品目を現在の2倍に広げ、基幹部品のマザー工場の役割も担う。

 

現有棟では、新工場へ一部移管したことにより発生した空スペースを活用し、クリーンルームを1.7倍に拡張。半導体市場向け製品の気体用・液体用MFC、薬液濃度モニターなど、引き続き市場変動に即応する生産体制の強化を図る。