ANAの貨物事業、北米向け好調で国際線19.1％増

ロジスティクスANAホールディングスが4月30日に発表した前3月期決算のうち、貨物事業は国内線が325億円（前期比1.5％増）、国際線が1247億円（19.1％増）となった。

国内線貨物は輸送重量が前期を下回ったものの、宅配貨物需要や羽田発着国際線との接続貨物需要を取り込んだことにより、収入は増加。

国際線貨物は、日本発北米・アジア向け自動車関連部品などの貨物が好調で、アジア・欧州発日本向け貨物、アジア・中国発欧米向け三国間輸送貨物などの旺盛な需要を取り込んだ。

また、沖縄貨物ハブを活用し、アジア域内の三国間輸送貨物やエクスプレス貨物に対応。これらにより輸送重量・収入ともに前期を上回った。

貨物専用機を1機追加導入して10機体制とし、貨物便ネットワークの充実を図ったほか、12月から日欧間でルフトハンザカーゴAGとの貨物共同事業を開始した。

今期は、国内線貨物で新たに予約販売システムを導入するなど、利便性の向上に取り組む。国際線貨物では、貨物専用機を追加導入して新規路線を展開し、需要の取り込みを図る。

また、沖縄貨物ハブを活用してエクスプレス貨物などの高付加価値貨物の取扱いを強化するほか、4月に国土交通省から認可を受けて独占禁止法の適用が除外されたユナイテッド航空との航空貨物共同事業（ジョイントベンチャー）の開始に向け、準備を進める。

［ANAホールディングス］2015年3月期連結決算（単位：百万円）