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三菱プラント、大型車向け放射能汚染検査装置開発

2015年7月14日 (火)

サービス・商品三菱電機プラントエンジニアリングは、大型トラック表面の放射能汚染を自動的に検査する「車両放射能汚染検査装置」を開発した。

三菱プラント、大型車向け放射能汚染検査装置開発

(出所:三菱電機プラントエンジニアリング)

厚生労働省が労働者の放射線被ばくの低減対策として施行している「電離放射線障害防止規則」では放射線管理区域から持ち出す物品は汚染検査を行うことが規定されており、中間貯蔵施設などで大型トラックが放射線管理区域から出る場合にも汚染検査が必要となるが、同社の開発した装置はこの汚染検査を自動的に行うことができる。

現在はハンディタイプの放射線検出器を用いた手作業で放射性物質による汚染の有無検査が行われているが、文部科学省が提示しているガイドラインに従って実施すれば相当の人手と時間がかかる。

同社の装置を用いることで、例えば10トンダンプトラック1台の汚染検査は3分30秒(実績値)で完了する。可動検査ゲートを2台用いると、さらに高速な検査が可能。

大面積の放射線検出器を用い、トラック表面をすべて自動走査して汚染の有無を確認するため、ハンディタイプの放射線検出器を用いた手作業による汚染検査に比べて確実な検査を行うことができる。

また、現場で汚染検査に携わる作業員の人数や作業時間を減らすことにもつながる。γ線に対する感度を低く抑えたβ線検出器を使用しており、高い放射線バックグラウンドの環境下でも特別な放射線遮蔽を行わずに汚染検査を実施する。放射線検出器は福島県下で機能試験を行い、適切に汚染検査ができることを確認しているという。