ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

釣り具物流のロジスポ、物流センター管理を刷新

2015年7月14日 (火)

ロジスティクス釣り具物流のロジスポ(東京都羽村市)は14日、物流センター管理システムを刷新したと発表した。

富士通マーケティングのロジスティクスソリューション「ロジフィットWM」を導入し、5月から稼働を開始した。

ロジフィットWMは、物流センターの集中管理によるデータの一元管理を可能とするサービスで、取引先を追加する際のシステム対応が容易なほか、現場の運用に合わせて柔軟にシステムフローを変更できるのが特徴。

このソリューションを導入したことで、ロジスポはタブレット端末などを活用した現場運用へ改善し、業務効率を20%向上させた。また、システムの運用・保守の面でも、荷主や運送会社の追加、送り状の伝票レイアウト変更などで柔軟な拡張性を持たせ、今後の事業拡大に対応できる体制を整えている。

仮想プライベートクラウドサービス上にシステムを構築し、情報セキュリティや事業継続性も確保した。

ロジスポは、「DAIWA」で知られる釣り具会社のグローブライドの物流部門を担っており、釣り具全般の荷役、配送を手掛けている。グローブライド以外の荷主からも物流を受託し、通信販売への対応も進めることで「釣り具業界の物流プラットフォーム」として活用されることを目指している。

釣り具業界はここ数年、市場規模がほぼ横ばいで推移する一方、ユーザーの需要に対応するために多品種少量化が進み、運送費や出荷、検品作業など業界全体の物流コストが増えている。

釣り具メーカー、小売店、問屋には規模の小さなところが多く、自社で物流システムを構築するのは困難なため、ロジスポでは正確な在庫管理、迅速な出荷、複数荷主製品の共同配送といった物流コスト削減のための課題に取り組んでいる。

これまで倉庫内のピッキングや検品、出荷作業は、担当者が紙の帳票を持って倉庫を回り、製品をピックアップし、検品ではミスを防ぐため2人体制で実施していたが、新システムの導入に併せて、ロジスポと富士通マーケティングは現場の運用改善に着手。

製品をピッキングする際、タブレット端末で帳票を確認し、ハンディターミナルで製品バーコードを読み取ることで、ピッキングミスを防ぐとともにその場で検品まで完了する運用に変更した。

これにより、誤出荷ゼロを誇るロジスポのサービス品質を保ちつつ、作業のスピードと精度が大幅に向上、さらに2人で実施していた作業も1人で実施可能となり、出荷までの作業効率が20%向上した。

新規荷主をシステムへ登録する際、これまでは荷主ごとに異なる管理データを複数荷主共通のデータベースへ取り込むための変換の仕組みを改修する必要があったが、新システムでは、改修することなくデータ項目を追加定義するだけで荷主をシステムへ登録できる。

また、運送会社ごとの送り状発行ソフトとデータ連携しており、担当者が入力した出荷指示内容を運送会社ごとの伝票レイアウトに合わせて自動変換するため、新規荷主や通販で頻繁に発生する一度限りの送付先を指定した出荷にも柔軟に対応可能で、伝票レイアウトが変更になった際もロジフィットWM側のシステム改修は不要。