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新スエズ運河が開通、3年計画前倒し1年で完成

2015年8月7日 (金)

国際エジプトのアル・シシ大統領は6日、新スエズ運河の開通を宣言した。12か月に及ぶ工事で完成した新スエズ運河は、既存のスエズ運河と並行して建設され、北向きと南向きの船舶が同時に通航できる「複線化」によって、1日の通航量は49隻から2023年までに97隻へと拡大する見込み。

新運河の開通を受け、世界最大のコンテナ船社、マースクは6日「拡張スエズ運河の開通を歓迎する」とのコメントを発表した。4427個のコンテナを積載した同社の「マースクシアネス」は7月25日に新運河のテスト運航を行った。

新スエズ運河が開通、3年計画前倒し1年で完成

新運河の開通で収益も現在の50億ドル超から123億ドルへと2倍以上に膨らむ見通しで、スエズ運河庁のモハブ・マミシュ長官は、式典で「夢を現実のものとするため不可能に近いプロジェクト実現に向け努力したエジプト人全員にとって誇らしい日だ。今日この世界への贈り物を公開することで、私たちはより豊かでより前向きな新しいエジプトを世界に示す。それによりスエズ運河を世界最高の船舶輸送として位置づけたい」と話した。

新運河建設は当初、3年計画とされていたが、エジプト政府が国民に投資を呼びかけるキャンペーンを行い、6日間で85億ドルの資金を集めるとともに、4万3000人の作業員を投入して1年足らずで完成に至った。

南向けの船舶の通航時間は最大で合計8時間短縮される。