ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

米メイシーズ、中国に物流拠点設けEC事業をテスト

2015年8月17日 (月)

EC米国小売大手のメイシーズは、中国でEC事業のトライアルを行う目的で、香港に中国のファン・リテーリングとの合弁会社を設立したと発表した。

同社は2011年から中国を含む100余りの国でECサイト「メイシーズ・ドット・コム」を通じて特別な品揃えによるネット販売を開始。商品は米国から国外の顧客に発送しているが、今回の取り組みでは香港に商品在庫を維持し、合弁会社のメイシーズ・チャイナが中国の顧客に商品を発送する。

現時点で、同国にメイシーズの実店舗を設ける計画はないものの、ECテスト事業の結果次第で、将来的には出店を検討する可能性があるという。

メイシーズ・チャイナは、合弁事業の運営のため、今後1年半に2500万ドル(31億円)を投資する方針で、このうち65%をメイシーズが負担する。

合弁会社の下、メイシーズは年末までにアリババ・グループの主力のネット通販サイト「Tモール・グローバル」を通じて販売を開始する。メイシーズ・チャイナは、中国の顧客向けにネット通販用の商品を選別し、Tモール・グローバル経由で受けた注文を香港で処理する。

商品は、ファン・リテーリング傘下のLFロジスティクスなど現地の物流会社を通じて発送される。メイシーズの中国内でのEC取引では、アリペイが主要決済サービスを担う。

同社は2016年の中国EC売上高として5000万ドル(62億円)を想定しており、「出店の可能性を含め、将来の売上高水準と投資額は、中国の消費者の購買パターン、eコマース事業の当初の実績に基づいて決定される」として、結果次第で中国事業を拡大する可能性を示している。