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JICAによる円借款事業で過去最大規模案件

IHI、デリー・ムンバイ貨物鉄道西線の工事受注

2015年8月21日 (金)

拠点・施設IHIは21日、関係会社のIHIインフラシステムがインドのゼネコン最大手「ラーセン&トーブロ社」とのJVで、インド政府鉄道省傘下の貨物専用鉄道公社と「デリー-ムンバイ間貨物専用鉄道西線の鋼橋パッケージ15A、15B、15C」の契約に調印したと発表した。

工事は首都デリーとインド西海岸の玄関港であるムンバイを結ぶ1500キロの高速貨物専用鉄道線の西線のうち、両端部の555キロ区間中に、橋長60-1400mまでの計12の鋼橋、橋長7-21mのコンクリート橋5橋を建設するもの。

鋼橋の橋梁形式はトラス橋(標準スパン48メートル)で、架設には日本でも広く普及している手延べ機を使った送り出し架設工法が用いられる。工事は9月末に着工、2019年9月末に完成する。

インド国内の貨物輸送量は年々増加する中、大容量化と高速化による貨物輸送能力の強化が課題となっており、今回受注した工事は、日印両政府が共同で推進する「デリー・ムンバイ間産業大動脈構想」の根幹をなすプロジェクトで、日印経済協力の象徴的案件と位置付けられている。

西線の建設工事全体では、過去最大規模の4500億円を超える円借款事業となる。全線開業後、輸送時間が大幅に短縮されることから、同国の物流ネットワークの効率化、経済発展への寄与も期待されている。