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ユニ・チャームと住友商事、米国ペットケア事業で戦略提携

2011年7月29日 (金)

産業・一般ユニ・チャームと住友商事は29日、米国でのペットケア事業を両社の戦略的共同事業とする目的で、戦略的業務・資本提携を結ぶことに合意したと発表した。両社ではことし5月、ユニ・チャームが住友商事の100%出資子会社である「ザ・ハーツ・マウンテン・コーポレーション」(ハーツ社)の全発行済普通株式の51%を取得することに合意し、協議を重ねていた。

 

両社は、ユニ・チャームのペットケア事業に関する技術力、商品開発力、生産力とハーツ社の米国でのマーケティング・ノウハウ、販売力といった事業基盤とを融合させることによって、米国でペットケア事業を戦略的共同事業とすることに政策合意。

 

戦略的共同事業化の実現を目的として、ユニ・チャームが住友商事から、ハーツ社の全発行済普通株式の51%(議決権割合51%)に相当する株式を取得することを骨子とした業務・資本提携に合意した。

 

提携により、ユニ・チャームグループの吸収体技術を活かしたペットトイレタリー商品とハーツ社ブランドとを融合し、米国市場に商品を提供することで、米国内でのペットケア事業の飛躍的拡大を目指す。将来的には、ペットケア事業のさらなる成長を目指し、両社でグローバル展開を協議することも視野に入れる。

 

現在、米国のペットケア市場規模は小売ベースで約300億ドルと推定され、世界の約4割を占める。リーマンショック以降の世界経済低迷下でも年率4-5%程度の成長を継続しており、今後も高い成長が期待されている。

 

住友商事は、ノミダニ駆除剤、天然素材系おやつ、ペットの教育・しつけ玩具などの米国トップブランドの保有、全米小売店舗約11万店に対する配荷力、米国大型量販チェーンとの信頼関係――といったハーツ社の経営資源を活用し、米国ペットケア市場での事業拡大を図ってきた。

 

一方、ユニ・チャームは、日本のペットケア市場でトップメーカーへ成長し、特に不織布吸収体技術を生かしたペット用トイレシートなどのペットトイレタリー商品では圧倒的な市場地位を確立している。ユニ・チャームグループは、ペットケア事業を、紙おむつや生理用品などのパーソナルケア事業に続くコア事業に位置付けており、昨年9月にはユニ・チャームペットケアを吸収合併した。また、国際化の第1弾として同月、中国上海で事業を開始し、これに続く事業機会を模索していた。