ロジスティクス日本物流団体連合会(物流連)は14日、国土交通省の羽尾一郎物流審議官へ「大規模建築物の荷さばき施設の計画設計方法」と題した提言書を提出した。
▲羽尾物流審議官(左) に提言を提出する与田物流連理事長(右)(出所:日本物流団体連合会)
物流連では、昨年11月に設置した「オリンピック・パラリンピックに伴う大規模施設対策等小委員会」で、五輪大会の開催を契機に想定される大規模建築物の建造に際し、物流面からどのような対策を取るべきかを検討してきた。
今回の提言は、3月に提出された提言を引き継ぐ形で大規模建築物を設計する際、荷さばき施設の整備を行うことの重要性を検討項目ごとに記載しており、5回にわたる小委員会活動の成果として取りまとめた。
提言では、原則として4トン車が建築物に出入りできるような「車両出入り口の必要な高さの確保」、貨物車1台当たりの最小駐車スペースなどを提示した「駐車・荷さばき用スペースの確保」、効率的な運用に配慮した「貨物用エレベータの設置」、建物内の搬送通路での作業効率を上げるための「館内動線の確保」――といった4つの課題について、具体的な数値を挙げつつ、設計段階からの物流への配慮を提案した内容となっている。
提言を作成するために活用したデータ、事例を記載した詳細資料も併せて提出した。
物流連では「引き続き、幅広い関係者の理解を求めつつ、大規模建築物に関する物流の問題点解決に向けた検討を継続していく方針」としている。