ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

ヤマト・宮崎交通、過疎地で「客貨混載」を開始

2015年9月24日 (木)

ロジスティクス宮崎交通とヤマト運輸は24日、年々人口が減少し、高齢化率が40%に達している西都市東米良(ひがしめら)地区と西米良村(にしめらそん)を結ぶ路線バスで宅急便を輸送する「客貨混載」サービスを開始する、と発表した。

客貨混載

(左から宮崎交通・菊池克賴社長、西都市・橋田和実市長、宮崎県・河野俊嗣知事、西米良村・黒木定藏村長、ヤマト運輸・長尾裕社長)

これまでヤマト運輸は、西都市東米良地区と西米良村の顧客に宅急便を配達する際、西都市にある西都宅急便センターから50キロの道のりを1時間半かけて集配車両で輸送。両地域の顧客から集荷した荷物は、西都宅急便センターに輸送するため、当日発送の集荷締め切り時間は15時ごろとなっていた。

宮崎交通とヤマト運輸、宮崎県、西都市、西米良村はこうした地域の実態を改善し、バス路線網の維持と物流の効率化による地域住民の生活サービス向上を図るため、相互に連携して客貨混載を開始することにした。

荷台スペース取り組みでは、路線バスに一定量の宅急便を積載できるよう、車両中央部の座席を一部減らし、荷台スペースを確保。客貨混載専用の路線バスと分かるように「ヒト・ものハコぶエコロジーバス」と銘打ったラッピングを施した。

配達はヤマト運輸のセールスドライバー(SD)が、両地域の顧客に配達する宅急便を西都宅急便センターから宮崎交通の西都バスセンターに輸送し、路線バスに積み込み、東米良診療所(西都市)と村所(西米良村)のバス停留所でそれぞれの地域を担当するSDに引き渡す。集荷では、SDが両地域で集荷した宅急便を村所(西米良村)と東米良診療所(西都市)のバス停留所で路線バスに積み込み、宮崎交通の西都バスセンターでSDに渡す。

客貨混載の概要

宮崎交通は、路線バスの空きスペースで宅急便を輸送することで、バス路線の生産性を高め、バス路線網の維持につながる新たな収入源を確保。また、ヤマト運輸では、西都市東米良地区と西米良村を担当するSDが、西都宅急便センターに戻る必要がなくなるため、両地域に滞在する時間が増え、当日発送の集荷締め切り時間を17時まで延長できる、といった効果を見込んでいる。