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受託側の日立物流も女性PJリーダー

日東工業、女性がPJ率いる西日本物流拠点開設

2015年9月29日 (火)

話題荷主、受託する3PL会社ともに女性がプロジェクトリーダーを務める物流拠点が10月1日、広島県東広島市に誕生する。

電気機械器具メーカーの日東工業(愛知県長久手市)は29日、東広島市に10月1日付で新物流拠点「西日本物流センター」を開設すると発表した。30歳代の女性社員が、競争力を高めるためには「静岡県の既存拠点に加えて西日本への物流拠点設定が必須」だとする社内論文を提出したことを受けて実現した。

同社では翌日配送システム(ワンデイデリバリー)を「物流戦略の根幹」に位置付けており、安定的な翌日配送サービスを維持するため、西本エリアに物流拠点を新設。新物流センターでは、すべての物流業務を日立物流にアウトソーシングし、業務品質を高める。

新センターの開設プロジェクトでは、論文を執筆した30歳前後の女性社員がリーダーを務めており、同社は女性の活躍支援の一環に位置付ける。また、受託側の日立物流も30歳前後の女性がプロジェクトリーダーに就任。両社とも「意識したわけではない」としているが、結果として女性がリードする物流拠点プロジェクトを会社として支援していく考え。

日東工業は、こ機械・れまで静岡県の菊川物流センター1拠点で翌日配送を展開していたが、一般社員にも広く提言を求め、企業経営に反映する経営方針のなかで、社内懸賞論文を実施したところ、この女性社員による論文が入賞。

女性は論文の中で事業環境について「業界全体の車両不足やドライバー不足・高齢化などによるトラック輸送のリードタイム悪化が懸念される」と指摘し、競争力を高めるためには既存の菊川物流センターだけでなく、「西日本エリアと東日本エリアに物流の拠点の設定が必須」だと提言し、かねてから物流拠点の整備を検討していた経営陣の目に止まり、プロジェクトを立ち上げることとなった。

西日本物流センターは、東広島市の日立物流志和出張所内で7400平方メートル(2250坪)の面積を使用して開設。菊川物流センターから西日本物流センターへの在庫補充には鉄道を活用し、中四国・九州地区への安定供給を担う。

今後は東日本エリアを視野に入れて拠点を選定し、物流ネットワークの全国展開を目指す。