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日通、中国の小口混載トラック輸送サービスを刷新

2015年12月2日 (水)

国際日本通運は2日、日通国際物流(中国)が中国で展開する小口混載トラック輸送サービス「零担特快」(リンダントッカイ)を刷新し、11月20日から新サービスを開始したと発表した。

上海に加えて蘇州でも受託できるようにしたほか、配送スピードを重視した「特快便」とコストを重視した「一般便」に商品区分を分け、多様な輸送ニーズに対応できる体制を整えた。

零担特快便は配送スピードを重視した高速輸送サービスで、上海-北京・広州間を最速38時間、上海-武漢間を19時間、新設の蘇州-広州間を44時間でドア・ツー・ドア輸送する。運賃は国内航空輸送の3分の1から5分の1程度で、時間指定にも対応する。

零担一般便は、スピードよりもコストを重視した輸送サービスで、割安な料金で配達できるルートを設定した。上海・蘇州から広州間を60時間(2.5日)で配達するなど、特快便より遅いものの、運賃は平均15%程度安く抑えている。

これらのサービスでは専用システムを導入し、貨物の追跡管理、出荷オーダー処理、KPI管理を実施、「配達プロセスの見える化」を実現している。また、中国の主要都市に展開する自社拠点を活用した運行管理により、従来サービスでは配達順守率99%以上(2014年度実績)を達成。イレギュラー発生時には、各都市の自社スタッフがカスタマーサービスを行う。

さらに、11月16日からサービスを開始した「中欧間鉄道輸送サービス」に武漢で接続、欧州55都市の拠点を利用し、欧州各地への配送できるほか、重慶を経由して昆明へ転送し、南北回廊(昆明-タイ)輸送サービスと接続、マレーシア、シンガポールなどへ転送できる。

2010年の発売当初は、自動車メーカーを中心とした日系企業向けの調達物流をターゲットとしていたが、近年の消費市場の拡大から販売物流が活発化。今後も輸送量が増える見込み。また、販売物流では輸送品目が増え、少量多頻度配送や価格に見合った輸送コストなど物流ニーズも多様化するため、サービスメニューを充実する必要が生じていた。