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ヤマト、マレーシア宅配大手と業務・資本提携

2016年1月21日 (木)

ロジスティクスヤマトホールディングスは21日、マレーシアの宅配大手「GDエクスプレスキャリア」と業務・資本提携する、と発表した。GDエクスプレスの第三者割当増資を引き受けるとともに、既存株主からも株式を取得し、持分を23%まで引き上げる。

環太平洋連携協定(TPP)の大筋合意やASEAN経済共同体(AEC)の発足で東南アジアの貿易・域内物流需要が飛躍的に高まるとみられることから、地域全体をつなぐラストワンマイルを強みとした物流サービスで強固なポジションを早期に確立する取り組みの一環として、まずマレーシアの小口輸送ネットワークの充実と拡大を図る。

GDエクスプレスはマレーシア宅配市場で売上シェア2位の運送会社で、同国全土に配送網を張り巡らし、業界トップクラスの高い利益率を達成。国内の企業間小口配送に強みを持つ。

ヤマトグループでは、マレーシアヤマト運輸が宅急便サービスを提供し、「クール宅急便」、代金引換サービス「宅急便コレクト」で差別化を図りながら事業を成長させているが、GDエクスプレスと提携することで、サービスの拡充を図り、高品質な小口輸送ニーズに対応する。

具体的には、マレーシアヤマト運輸がカバーできていないエリアでGDエクスプレスの全国ネットワークと連携し、切れ目のないサービスを提供するほか、マレーシア国内の幹線輸送を共有化し、両社の経営効率を高める。

また、シンガポール・マレーシア間のクロスボーダー物流で連携し、マレーシアを起点とする東南アジア各国への展開を加速させるための補完的な協力関係を構築する。

株式の取得は、まず58億円で第三者割当増資を引き受け、株式保有比率を9.1%とする。ヤマトアジアからGDエクスプレスへ取締役1人を派遣し、その後、既存株主から株式を取得し、23%まで持分を引き上げる。