ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

東洋紡、スーパー繊維の生産増強、海外展開開始

2016年1月28日 (木)

荷主dt39lpyn東洋紡は28日、スーパー繊維の高機能ポリエチレン繊維「ダイニーマ」「ツヌーガ」の生産設備を増強し、海外への販売を開始すると発表した。これに伴い、「ダイニーマ」の商標を同社独自の新商標「イザナス」に変更し、世界戦略製品と位置付けた。

敦賀事業所(福井県敦賀市)にある日本ダイニーマの生産設備を改造して新技術を導入し、高強度の新製品を生産する。新製品は、2017年4月から販売する。

イザナスと合わせ、別の高機能ポリエチレン繊維、ツヌーガも、安全手袋用途が好調なため、生産設備を増設する。

イザナス、ツヌーガの設備への投資総額は20億円で、独自ブランドとして国内外で展開していく。

同社は1984年にオランダのDSM社と高機能ポリエチレン繊維の共同研究を開始し、1991年に製造合弁会社「日本ダイニーマ」を設立、高機能ポリエチレン繊維の生産を手がけ、国内ではダイニーマの商標で東洋紡が販売を行ってきた。その後、事業は順調に拡大し、釣り糸、船舶係留ロープ、安全手袋、ネット、特殊産業資材などに用途が広がった。

海外メーカーの台頭で高機能ポリエチレン繊維の競争が激化する中、同社はグローバル事業の拡大には、新製品の開発と設備増強が必要と判断。

従来からDSM社製ダイニーマと同じ商標の同社製品が市場に混在しており、一部の顧客に戸惑いを与えることもあったことから、新商標としてイザナスに変更し、他社製品との違いを明確にした。