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JCRファーマ、新製品に合わせ超低温管理物流システム稼働

2016年2月16日 (火)
JCRファーマ、新製品に合わせ超低温管理物流システム稼働

▲超低温保管・輸送カート

メディカルJCRファーマ(兵庫県芦屋市)とメディパルホールディングスは16日、JCRファーマが昨年9月に製造販売承認を取得した「テムセルHS」(一般名ヒト(種)骨髄由来間葉系幹細胞)を24日に発売し、両社が共同で開発した超低温管理物流システムを活用して配送すると発表した。

テムセルHSは、造血幹細胞移植後に発症する重篤な合併症、急性移植片対宿主病(急性GVHD)の治療製品として、昨年9月に日本初の他家由来の「再生医療等製品」として製造販売承認を取得した。

健康な成人から採取した骨髄液からヒト間葉系幹細胞(MSC)を分離し、拡大培養した製品で、通常の医薬品と同様に、必要とされる患者に広く投与できる利点があり、急性GVHDの治療で新たな選択肢となることが期待されている。製品として正式に販売されるのは世界初。

メディパルとJCRファーマは、11年7月から共同で液体窒素を用いた超低温管理物流システムの研究を進めており、このシステムを稼働させることで、マイナス150度以下という極めて低い温度を10日間以上維持した配送・保管が可能となった。緊急時にも安定した品質の製品を全国の医療現場に配達できるようにする。

メディパルでは、このシステムを超低温物流のプラットフォームとして広く活用していく考え。