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JFEスチール、LPG船に新開発の高強度厚鋼板適用

2016年3月15日 (火)
JFEスチール、LPG船に新開発の高強度厚鋼板適用

▲開発鋼適用船と同型船

荷主JFEスチールは14日、三菱重工船舶海洋と共同で高強度厚鋼板を開発し、飯野海運所有のLPG船に適用したと発表した。

この高強度厚鋼板は、鋼の化学成分、圧延条件を適正化して鋼板のミクロ組織を最適に制御し、従来鋼と同等の溶接施工性を維持しながら、同一強度の従来鋼より高い伸び特性を得ることに成功したもの。

三菱重工船舶海洋の船舶衝突シミュレーションでは、鋼板を船側外板に適用することで、衝突時に鋼板が破断するまでに吸収することができるエネルギーを、従来鋼比で2割以上高めることを確認した。鋼板は日本海事協会から「KA32-HD20」「KD32-HD20」として認証を取得している。

この鋼板を適用することで、船体構造を変えることなく船舶側面から衝突された際の破損リスクを大きく低減できるほか、船体構造との組み合せにより、さらなる衝突安全性の向上効果も期待できるという。

JFEスチール、LPG船に新開発の高強度厚鋼板適用

▲開発鋼適用船と同型船の断面図と適用範囲