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JR貨物、15年度の取扱貨物量1.5%増加

2016年4月14日 (木)

調査・データ日本貨物鉄道(JR貨物)が13日、2015年度と3月の輸送動向を発表した。15年度の取扱貨物量はコンテナと車扱合わせて前年比1.5%増加した。

15年度は、5月から10月にかけての度重なる台風接近や1月の爆弾低気圧による関東地区大雪の影響で高速貨物1095本、専用貨物17本が運休した(前年は高速貨物2049本、船用貨物160本が運休)。

コンテナ貨物は北海道産玉葱の生育良好で年度初から好調な出荷となった農産品・青果物(前年比2.6%増)、夏場の猛暑により清涼飲料水の出荷が旺盛となった食料工業品(7.3%増)、ドライバー不足による需要増加で好調な発送だった積み合わせ貨物(13.5%増)のほか化学工業品(2.8%増)が前年を上回った。

しかし、紙・パルプ(2.2%減)、化学薬品(0.6%減)が下期に入ってからの景気低迷で売れ行き不振となり、自動車部品(4.4%減)が「現地調達化」と1月の鉄鋼メーカー工場の爆発事故の影響を受けて減送し、家電情報機器(3.6%減)も前年を下回り、コンテナ貨物全体では2.7%の増加にとどまった。

車扱貨物は、上期に石油が好調な出荷となったが、下期に暖冬による影響やセメントの需要減もあり、車扱全体では1.2%減となった。

一方、3月単月ではコンテナ・車扱合わせて4%増加した。上旬での北日本地区低気圧接近の影響で高速貨物が42本運休(前年同月は57本が運休)だった。

コンテナ貨物は、紙・パルプ(前年同月比6.6%減)、化学薬品(2.8%減)が景気低迷による売れ行き不振で前年を下回ったが、鉄道へのシフトが進んでいる積み合わせ貨物(10.8%増)、食料工業品(7.4%増)が年度末需要も取り込み増送となったほか、農産品・青果物(8.3%増)が北海道地区の玉葱の生育良好により、全体では2.6%上回った。