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オープンロジが2.1億円調達、連携倉庫の拡大加速

2016年5月24日 (火)

ECわかりやすさと使い勝手のよさにこだわった物流アウトソーシング事業を手がけるオープンロジ(東京都豊島区)は24日、新たにベンチャーキャピタルのIMJインベストメント・パートナーズなどから総額2億1000万円の資金を調達したと発表した。

オープンロジ

調達した資金は開発エンジニア、営業部門の人材採用に充て、同社のビジネスの基盤となる倉庫連携の仕組みを強化するとともに、利用顧客(荷主)のオムニチャネルの取り組みを支援するサービスや、来年度以降に計画する海外市場への展開につなげる。

同社は富士山マガジンサービス出身の伊藤秀嗣氏が創業した物流スタートアップ企業で、「最短2分でできる物流アウトソーシング」をうたい文句に、シンプルな料金体系を前面に打ち出し、物流委託プロセスの敷居の高さをいかに引き下げていくかにこだわる。

EC市場の拡大を背景に、小ロットでも物流を委託できる同社のサービスは口コミで徐々に広がりを見せており、認知度の高まりとともに、同社と連携する倉庫会社も関東を中心に拡大、同社の「想定を上回る毎月1社程度のペース」(伊藤社長)で増え続ける。

最近では、システム構築の負担なく空きスペースを有効活用できるという「導入効果」の認識が広がるにつれ、倉庫会社側から提携を申し入れるケースが出始めた。倉庫会社にとっては、自社の一般的なビジネスに比べてオープンロジ経由で受託する荷物の利益率が高いことも指示の広がりに影響しているとみられる。

2015年3月に6000万円の資金調達を実施して以来、2回目となる今回の資金調達に伴い、IMJインベストメント・パートナーズから岡洋氏を社外取締役に迎え入れた。資金面で安定感を増した同社の今後について、伊藤氏は「当面は国内でインフラ整備に注力し、海外へ打って出る時機を見きわめる」と話し、現行事業の水平展開を加速させる考えを示した。