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危機時の石油輸送強化へ高知県で合同訓練

2016年5月23日 (月)

ロジスティクス四国経済産業局は23日、危機時の石油輸送の強化に向け、陸上自衛隊、高知県との合同訓練を6月5日に実施する、と発表した。今回の自衛隊向け石油供給体制の確立訓練では、熊本地震の災害派遣を考慮して実働訓練は行わず、石油を確保・搬出する手順を事前に確認する。

今年度の高知県総合防災訓練で、自衛隊による避難所などで使用する民生用石油輸送の体制強化に向けた訓練を実施するもので、消防(県)は自衛隊が輸送した石油製品を供給する仮設ミニSSを設置し、車両などに給油する訓練と、災害対応型給油所で自家発電装置による緊急車両優先給油訓練を行う。

2011年3月の東日本大震災時には、石油製品の輸送が困難になり、給油が困難となった地域が多く発生。資源エネルギー庁から要請を受けた自衛隊は、ドラム缶に詰めた軽油などを被災地へ搬送し、民生用石油供給を支援したが、その際にさまざまな調整すべき課題が発生したほか、石油供給インフラの被災が、自衛隊の人命救助活動に必要な燃料確保に影響を与える可能性も改めて認識された。

こうした経験を踏まえ、資源エネルギー庁と防衛省は「より確実な自衛隊向け石油供給体制の確立」や「自衛隊による民生用石油輸送支援の実施検討」を重ね、全国各地で合同実働訓練を実施している。