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有利子負債の大幅増加に懸念

JCR、三井倉庫HDの格付「A-」へ引き下げ

2016年7月5日 (火)

ロジスティクス日本格付研究所(JCR)は4日、三井倉庫ホールディングスの長期発行体格付と債券格付をそれぞれ「A」から「A-」へと1ノッチ引き下げたと発表した。

引き下げ理由として、JCRは「一連のM&Aで事業領域は広がった」と積極的なM&Aや設備投資を評価する一方、「有利子負債の大幅な増加など財務構成の悪化に対し、収益力強化の進捗が遅れている」と指摘。

「営業利益は2016年3月期で底を打ったとみられるものの、悪化した財務構成の改善が進展するには依然時間を要する」との見方を示した。

17年3月期は60億円と増益に転じる見込みだが、中期経営計画で掲げた18年3月期目標の110億円との乖離(かいり)あることについても「物流事業の環境が好転していくことは想定しづらい」として、18年3月期以降の「利益改善の度合いに留意が必要」と説明。有利子負債の削減に向けた進捗状況を注視していく考えを示した。