ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

九州の産官学が自動運転で連携、物流転用可能

2016年7月11日 (月)

国内九州大学、NTTドコモ、ディー・エヌ・エー(DeNA)、福岡市の4者は8日、2018年度下期に九州大学伊都キャンパス内で自動運転バスの運行開始を目指すコンソーシアムの設立に合意した。

車両のハンドル、アクセル、ブレーキを運転手が操作せずに走る自動運転に必要な走行技術と、通信ネットワークや人工知能を活用したサービスの開発に向けた検討を進め、自動運転バスの早期実用化を目指す。いずれも旅客運送に限らず、トラックによる貨物交通にも使用できる技術。

コンソーシアムでは自動運転バスの走行実験、通信ネットワーク、サービスプラットフォームの技術開発と、これに伴う実証実験、国家戦略特区を活用した規制緩和について検討する。

九州の産官学が自動運転で連携、物流転用可能

▲路車間協調技術(イメージ)

通信ネットワーク、サービスプラットフォームの技術開発では、見通しの悪い交差点の道路にセンサーを設置することで、車両に搭載されたカメラでは認識することができない車や人を察知し、バスと「遠隔監視センター」に伝える「路車間協調技術」を検証するほか、バス車内のサイネージを通じて運賃や目的地への行き方などを答えてくれる「音声エージェント技術」、乗降数の予測に基づいて最適なルートで運行し、時間短縮を図る「運行管制技術」など、人工知能を活用した技術開発と実証に取り組む。

九州の産官学が自動運転で連携、物流転用可能

▲人工知能を活用した運行管制支援技術(イメージ)

実証実験は、緊急時の対応と安全面確保のため、バスにオペレーターが乗車して行う。

4者はコンソーシアムを通じ、九州大学伊都キャンパス内自動運転バスのサービスインに向けて協力し、人口減少・高齢化社会における運転手不足、地域交通の供給不足といった社会的課題の解決につながる技術・ノウハウの確立に寄与していく。