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JLL調べ

不動産市場の透明度、日本が7ランクアップの19位

2016年7月20日 (水)

調査・データJLL(ジョーンズラングラサール)は20日、世界の不動産透明度に関する調査結果を発表した。透明度レベルが「高」に分類された上位10か国・地域はすべて欧米が占め、英国が総合スコア1.24で1位となった。

日本はアジアのなかでシンガポール(世界11位、総合スコア1.82)、香港(15位、1.89)に次ぐ3位となり、透明度も「高」と「中」の間の「中高」となった。世界全体のなかでは総合スコア2.03で19位にランクされた。

同社は日本の不動産市場について、14年版透明度の26位(スコア2.22)から19位(2.03)と7ランク上げたことを引き、「日本市場全体の透明度は着実に改善している」と解説。

最も改善が見られた項目として「市場ファンダメンタルズ」を挙げ、「アベノミクス以降、日本不動産市場が活発になったことを背景に、海外投資家による日本に対する関心が一層高まり、さらなる情報開示が求められたことから、データ開示が進んだ」との見方を示した。

またJ-REITの増加、特に物流、ホテル、ヘルスケアなどを対象としたREITの上場で取引額や利回りなどのデータ開示が進んだことも透明度改善に寄与したが、日本がさらに透明度改善を目指すには、双方代理や共益費内訳の透明性が低いといった「日本独特の商慣習を根本的に見直し、取引プロセスを改善するなど、ほかの項目での改善が求められる」と指摘した。

不動産市場の透明度、日本が7ランクアップの19位