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首都高海コン車事故の報告書公表

自動車事故調、運転者の車両特性理解不足を指摘

2016年8月2日 (火)

事件・事故国土交通省の事業用自動車事故調査委員会(自動車事故調)は2日、一昨年12月23日に東京都葛飾区の首都高速道路中央環状線で発生したトレーラ衝突事故に関する調査報告書を公表した。

この事故は2014年12月23日12時30分頃、東京都葛飾区の首都高速中央環状線(外回り)小菅ジャンクション手前の高架道路で、トラクタ・コンテナセミトレーラが海上コンテナを積載して片側2車線の第2通行帯を走行中、左カーブを曲がり切れず、道路右側の側壁に倒れ込みながら衝突したもの。

この事故により、トラクタ・コンテナセミトレーラの運転者が死亡したほか、側壁に衝突した際、トラクタの車体上部、道路施設の一部が高架下の一般道路に落下し、一般道路を走行していた小型トラックの運転者が落下物の巻添えに遭って軽傷を負った。

報告書では事故原因について「直線区間から左カーブに差し掛かる地点で、トラクタ・コンテナセミトレーラの運転者が制限速度を超える時速90キロの速度から十分な減速を行わないまま、ハンドル操作を行ったことで横転が始まり、側壁に倒れ込みながら衝突して起きた」可能性が高いと結論づけた。

所属する運送事業者はコンテナ内の積載物の積載状態や固縛状態の情報を入手できておらず、運転者も把握していなかった。運転者は海コントレーラの運転特性に対する認識が不足していた可能性があるほか、事故日前1か月は運行管理者として勤務し、その疲労が蓄積した状態で運転していた可能性があり、これらの結果として事故の発生につながったとの見方を示した。

■国土交通省事業用自動車事故調査報告書
http://www.mlit.go.jp/common/001140201.pdf