ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

タキロンとシーアイ化成が経営統合に合意

2016年8月5日 (金)

M&Aタキロンは5日、シーアイ化成と経営統合に向けて協議・検討を進めていくこと合意した、と発表した。タキロンの筆頭株主でシーアイ化成の親会社である伊藤忠商事を含む3社で基本合意書を交わし、12月をメドに最終契約を締結し、2017年4月1日付の経営統合を目指す。

戸建住宅の新設着工戸数の伸び悩みや公共投資削減による市場の縮小、国内需要の低迷、競合他社の参入に伴う国際的な価格競争の激化など先行きの懸念材料が多く、厳しい経営環境が続いていることから、成長や発展の可能性を検討した結果、経営統合によって合成樹脂加工総合メーカーとしての企業規模を拡大し、プラスチック加工業界のリーディング・カンパニーを目指すことにした。

両社は経営統合を通じ、(1)営業力、顧客基盤の強化(2)グローバル展開の加速(3)生産体制の効率化(4)技術・研究開発の強化(5)コスト競争力の強化(6)M&Aによる事業基盤の拡充と収益基盤の強化――に取り組むことにしており、物流分野では「共同調達や調達資材の共通化」「物流効率の最適化」を進める考え。

タキロンは主に建築資材、採光建材、環境・土木用資材、マンション用防滑性床シート、半導体・液晶製造装置に使用される工業用プレート、生体内分解吸収性骨接合材などを製造するプラスチック加工メーカーで、1919(大正8)年創業。一方、シーアイ化成は建装用資材、農業用フィルムなどの農業用資材、ラベル用熱収縮フィルム、遮水シートや止水材料などの土木用資材、工業用品などを製造する合成樹脂加工メーカーで、09年6月に公開買付にで伊藤忠商事の子会社となった。