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6月の内航貨物輸送量4%減、原料・自動車除き伸びず

2016年8月17日 (水)

調査・データ日本内航海運組合総連合会(内航総連)がこのほどまとめた内航主要オペレーター(60社)の輸送動向調査によると、6月の貨物船輸送量は1710万4000トン(前年同月比4%減)と前年実績を下回った。油送船(タンカー)の輸送量は977万4000トン(キロリットル)で5%減となった。

貨物船に分類される貨物のうち、鉄鋼は需要低迷に伴い3%減。原料はスラグなどの落ち込みが大きいものの、太宗貨物の石灰石が増加し1%増。燃料は石炭火力発電所の定修で石炭輸送の減少が見られて19%減だった。

紙・パルプは、熊本地震の発生により八代への新聞紙の送り込みが見られたが、国内販売の不振や入渠船の影響から7%減。雑貨は熊本地震で発生した瓦礫の輸送が見られた一方、大型船の入渠やこれまで見られた建材・部材などの輸送が減少し9%前年を下回った。

自動車はゴールデンウィーク終了後、生産が戻りつつあるが、燃費不正問題や販売不振で前年並み。セメントは需要の落ち込みが続き7%減少した。

タ ンカーは黒油が12%減、白油が1%減、ケミカルが4%減、高圧液化が6%減、高温液体が21%増、耐腐食が2%減――となった。黒油は製油所転送輸送があったが、製油所の定修や石油火力発電所向けの電力需要の落ち込みで前年を下回った。

白油(ガソリン・灯油・軽油)は前月、冬季に備えて灯油の在庫積み増し輸送が見られたが終了し、さらに荒天による輸送障害、製油所定修・不具合で減少した。