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7月の内航輸送、貨物船・タンカーともに増加

2016年9月16日 (金)

調査・データ日本内航海運組合総連合会(内航総連)がこのほどまとめた内航主要オペレーター(60社)の輸送動向調査によると、7月の貨物船輸送量は1871万5000トン(前年同月比6%増)と前年実績を上回った。油送船(タンカー)の輸送量は1040万1000トン(キロリットル)で1%増となった。

貨物船に分類される貨物のうち、鉄鋼は薄板を中心に在庫調整が進み13%増。原料は非金属鉱の落ち込みがあるものの、石灰石やスラグの輸送量が増加したため5%増。燃料は前年が西日本火力発電所向けの需要減や荷役設備のトラブルがあり低迷していたが、ことしはなかったため15%増だった。

紙・パルプは、熊本地震の発生で八代への新聞紙の輸送が前月で終了。前年あった入渠船はなく、8 月下旬に予定されている製紙工場の休転前の送り込みに加え、通販用の段ボール紙が好調で11%増。雑貨は前月に続いて熊本地震で発生した瓦礫、北海道発の青果物(甜菜、芋類)や飲料、製材の輸送があり前年比並み。

自動車は生産・販売台数が徐々に戻りつつあり4%増。セメントは天候の安定が輸送にプラスに寄与したため3%増加した。

タ ンカーは黒油が1%増、白油が2%増、ケミカルが3%減、高圧液化が1%減、高温液体が7%増、耐腐食が7%増――となった。黒油は前月あった製油所の定修終了のほか、ボンドバンカーの輸送があり、また、石炭火力・LNG 発電所のトラブルなどから石油火力の需要が高まり前年を上回った。

白油(ガソリン・灯油・軽油)は、製油所の装置不具合トラブルや定修で製油所間転送が増加したとももに、一部で灯油の在庫積み増し輸送があり増加した。