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MAMORIO、放送機材積み忘れ追跡の実証実験

2016年9月28日 (水)

サービス・商品落し物追跡タグ「MAMORIO」を手がけるMAMORIO社(東京都千代田区)は27日、テレビ朝日と共同で8月8日から11日にかけてMAMORIOと「MAMORIO SDK」を活用した放送機材管理の実証実験を実施し、成功したと発表した。

MAMORIO、30か所で落し物追跡の実証実験

実験では、放送機材用のジュラルミンケース30個内にMAMORIOを同梱し、スマートフォンアプリ上で、カゴ台車内に必要な放送機材が積まれているかを確認するテスト実施したほか、MAMORIOのネットワークを利用して各放送機材の位置を追跡した。

この結果、すべての実験場所でMAMORIOを検知することに成功し、位置情報を確認することも出来たことで積み忘れ時には、その場所を瞬時に把握することが可能なことも確認した。

MAMORIO社はKDDI主催のスタートアップアクセラレートプログラム「KDDI∞LABO」の第10期採択チームで、4月からテレビ朝日を含むサポート企業の支援を受けている。テレビ朝日は、このプログラムでのMAMORIO社への支援の一貫として、MAMORIOの応用について実験協力を行った。

テレビ朝日では、各地へのロケ時に放送機材の積み残しと個数確認にかかる工数の多さが課題となっており、現場の負担を最小限にしながら課題を解決する方法を探していた。MAMORIOが採用しているBluetooth Low Energy(BLE)は従来、電波特性と受信端末であるスマートフォンの受信時の挙動が不安定で、物流業界で多くの利用実績を持つRFIDと比較して物品管理には不向きだったという。

そこでMAMORIOと高精度のBLE検知能力を持つ「MAMORIOアプリ」のエンジンを応用した専用アプリを開発者向けキット「MAMORIO SDK」を使って構築。商用ベースで稼働中のエンジンを利用することで、開発コストの大幅削減したほか、従来のBLEでは難しかった高精度の検知とMAMORIOの位置情報取得を両立させることに成功した。物品管理にBluetooth(ブルートゥース)を用いた技術を活用することで、従来のRFIDを活用した方式と比較し、スマートフォンで利用できるためコストを抑えた運用が可能となる。