ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

富士通研、機械学習による交通映像解析技術を開発

2016年10月18日 (火)

サービス・商品富士通研究所は18日、中国の研究開発部門とともに、機械学習による画像認識を活用した交通映像解析技術を開発したと発表した。

画像処理と機械学習の技術を活用し、道路交通の監視映像を解析、渋滞や事故、交通違反などの状況を高い精度でリアルタイムに認識する技術を開発した。

中国国内都市で清華大学蘇州自動車研究院と共同で実施した実証実験では、交通事故や違反など把握したい11事象の90-95%を認識したという。

これにより、「高い映像補正機能を持たない既設カメラを利用した際にも、自動的な交通状況把握ができ、渋滞低減へ向けた交通流制御や分析、事故や違反への迅速な対処など低コストで高精度な映像監視システムの提供が可能となる」(富士通研究所)。

今回の取り組みでは、一般道路や高速道路などに設置されている監視カメラの映像を解析することで、誤認識の原因となる照明変化や夜間・霧などの環境状態による特徴、カメラの設置状態が類似する映像を自動的にグループ化して効率的に機械学習することで認識精度を高める技術と、車両や人などの移動体の動きを解析し事故など複雑な事象を、演算量を抑えながら効率的に推定する技術の組み合わせにより、高精度な交通映像解析として実現した。

今後は認識できる事象の追加と精度向上を進め、2016年度以降にこの技術と富士通が提供する位置情報を活用したクラウドサービスを連携させ、「広域で発生した事象をリアルタイムで認識し、瞬時に地図上に表示するサービス」の実用化を中国で目指す。その後、日本を含むほかの地域へ展開していく。