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一五不動産情報サービス調べ

東京圏の物流施設賃貸市場、3四半期ぶり需給緩和

2016年11月30日 (水)

調査・データ一五不動産情報サービス(東京都墨田区)が11月30日に発表した物流施設の賃貸マーケット調査結果によると、東京圏の賃貸用物流施設の空室率(10月時点)は5%となり、前期の4.5%から0.5ポイント上昇した。

今期(8-10月)は、新規供給40万6000平方メートルに対し、新規需要が31万9000平方メートルにとどまったため、3四半期ぶりの受給緩和となった。募集賃料は4140円(1坪あたり)で、前期から140円プラス(3.5%増)。

具体的にみると、三井不動産の「MFLP船橋I」、グローバル・ロジスティック・プロパティーズ(GLP)の「GLP狭山日高II」、野村不動産による「Landport八王子II」が9月に竣工した。

また、住友商事は「SOSiLA習志野茜浜III」で住商グローバル・ロジスティクス・スタートトゥデイと賃貸借契約を締結し、満床稼働。このほか産業ファンド投資法人が「IIF加須ロジスティクスセンター」 を、センコー・プライベートリート投資法人が「野田第2PDセンター」と「狭山PDセンター」 をそれぞれ取得したため、今期より集計対象に組み込んでいる。

一五不動産情報サービスは「東京圏では大幅に増加する開発動向から、先行きの需給緩和を懸念する声が強まっているものの、ディベロッパーによる開発スピードはあまりスローダウンしておらず、今後も超大型クラスの開発発表が相次ぎそうだ」と分析した。

加えて、「現段階の開発プロジェクトから新規供給を求めると、2017年は120-130万平方メートルと若干落ち着くが、18年は200万平方メートル前後まで増加する見通し。また、ディベロッパーによる開発用地の仕入れ状況を加味すると、さらなる開発計画の上積みもある」としたほか、「これだけの供給ボリュームとなるため、東京圏全体では一時的に需給緩和する局面を迎えそうだが、少し長い目でみれば更なる市場拡大につながる」とした。

一方、関西圏の空室率は4.5%となり、前期から3.6%から0.9ポイント上昇した。新規供給は32万9000平方メートルとなり、2四半期連続で最大を更新した。さらに新規需要も調査以来最大の28万4000平方メートルとなり需給両面で活発な賃貸マーケットとなった。

具体的にみると「プロロジスパーク茨木」がニトリと総床面積の83%を賃貸契約したうえで竣工、「プロロジスパーク神戸2」がスズケン専用施設として竣工した。またラサール不動産投資顧問による「AZ-COM MK OSAKA」が丸和運輸機関の専用施設として竣工したほか、日本生命保険による「ニッセイロジスティクスセンター大阪松原」も今期に稼働した。

新規開発の発表も続いており、GLPは「GLP寝屋川」の開発と「GLP神戸西II」の着工、プロロジスは「プロロジスパーク神戸4」の開発決定をそれぞれ発表した。17年の新規供給は110万平方メートルを上回る見通しで、この水準は2016年の2倍近い。

一五不動産情報サービスによると「16年の空室率が1月時点の1.4%から直近で4.5%まで上昇したことを鑑みると、来年に向けて空室率が上昇に向かうのは避け難いだろう。また、18年の新規供給も、現段階で把握可能なプロジェクトだけで床面積は60万平方メートルを上回っている。先行き数年にわたる大量供給によって、空室率は上昇基調が続きそうだ」という。

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