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常石造船、三井造船の高圧EGR搭載エンジンを国内初採用

2016年12月7日 (水)

荷主三井造船は6日、低硫黄燃料に対応する排気再循環システム(高圧EGR)を備えたNOx三次規制対応の船舶用大型低速ディーゼルエンジン商用初号機「三井-MAN B&W 6G60ME-C9-EGRBP」が、このほど国内で初めて採用されることになったと発表した。

常石造船が建造するプロダクトタンカー2隻(LR1、1基1軸)に搭載される。

船舶からの排出されるNOx(窒素酸化物)は2016年からの三次規制で「特定海域で一次規制値比80%減となる3.4グラム(1キロワット時あたり)以下」を満たす必要があり、同社はこれまで玉野事業所機械工場内に設置したテスト用ディーゼルエンジンを用いた陸上試験や就航船試験を行い、実機ベースでNOx低減技術などの環境規制対応技術開発を進めていた。

今回、採用された同社製高圧EGRは、エンジンからの排ガスの一部を掃気管へ再循環させ、燃焼温度を下げることでNOx生成を低減するシステムで、EGRの主要機器をエンジンに一体装備(ビルトイン)することにより、コンパクトな機器構成となる。NOx規制対応技術の中では、機関室設計への影響が少ないという。