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覚せい剤押収量が過去最大、海コンに隠す事犯増加

2017年1月19日 (木)

事件・事故海上保安庁は18日、2016年1年間の覚せい剤押収量がこれまで最も多かった1999年の785キロを大幅に上回る1314キロとなったことを発表した。末端密売価格にして919億円、使用回数380万回に相当するという。

近年、海上からの覚せい剤の密輸事犯は、小型船舶を利用した洋上瀬取り(洋上での積荷の受渡し)、海上コンテナ貨物への隠匿などの手口で「一度に大量の覚醒剤を密輸」する摘発事例が増えており、クルーズ船に乗船した訪日外国人旅行者による国内持込みによる密輸など、密輸手口の大口・巧妙化、密輸ルートの多様化が見られ、国際犯罪組織が関与するものも発生している。

昨年7月に覚せい剤取締法違反(営利目的輸入)で逮捕した台湾人3人は、中国広東省の港から東京港向けの海上コンテナ内の照明器具に覚醒剤150キロ(末端密売価格105億円相当、使用回数500万回相当)を隠して貨物として積み込み、密輸入したとみられている。

また、9月には台湾人2人を麻薬特例法違反(規制薬物として所持)で逮捕し、その後の捜査の結果、覚せい剤取締法違反(営利目的輸入)で再逮捕した。このケースで台湾人2人は台湾の港から横浜港向けの海上コンテナ内の鉄製円柱型スクラップに覚醒剤50キロ(末端密売価格35億円相当、使用回数166万回相当)を隠していた。