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運送事業者に3つの懸念、対策は

東北運輸局、23日から東北・関東間で中継輸送実験

2017年1月23日 (月)
東北実証実験
空白

ロジスティクス東北運輸局は23日から、トラック中継輸送の実証実験を開始する。18日に開催した有識者検討会で山形県と埼玉県などの間で複数のドライバーが輸送を分担する中継輸送実験を行い、普及や実用化に向けた課題を整理する。

実験は山形市・天童市と埼玉県行田市・群馬県伊勢崎市間、山形県東根市と埼玉県入間市などの2件を予定している。山形市・天童市と行田市・伊勢崎市間では23日と24日の両日、ティスコ運輸(山形県)、ジー・アール・トランス(埼玉県)が実験に参加する。

東根市と入間市の実験は2月上旬に実施し、トヨタライン(山形県)、清水運輸(埼玉県)の2社が参加する。

■中継輸送に向け運送事業者に3つの懸念、対策は
これまでの検討では、ドライバー交代方式による実験に向けて運送事業者側に「そもそも、法的に問題はないのか」「協定に必要な項目は」「車両や貨物事故を起こした場合」といった懸念があった。

法的な問題については国交省が1997年に出した通達で、事前の協定書締結と運行時の表板掲示という条件を満たせばクリアできるが、これを知らない事業者が少なくないことから、今後は支局などと連携しながら通達の周知を図ることにした。

また、協定に必要な項目について「よくわからない」といった意見が多く上がっていたため、今年度中に中継輸送実施手順書を作成し、これらの項目の概要を整理する。

事故が発生した際、貨物に対する保険としては「運送業総合保険」の受託貨物の項目でカバーできるという保険会社からの回答を確認したが、運送業総合保険に入っている企業は少ないため、同保険への新規加入が必要になる可能性がある。