Ford社、欧州7か国で米インフォアのWMSを導入

サービス・商品インフォアジャパンは23日、米自動車メーカーFord Motorの欧州子会社Ford-Werkeが、米インフォアのサプライチェーン管理ソリューション「Infor SCE」を欧州7か国で導入したと発表した。

Infor SCEは、倉庫管理から輸送管理、労務管理、3PL請求処理まで、サプライチェーンの実行管理に必要なシステムを統合したソリューション。

Ford社はこの製品を導入することで欧州10か所のクロスドッキングセンターでの商品の移送工程を自動化し、物流連携の強化や効率化を図る。

Ford社は、ドイツ、イタリア、フランス、スペイン、チェコ共和国、ハンガリー、英国にクロスドッキングセンターを所有。フランスのケルンやドイツのザールルイなどの倉庫では、同社の生産供給の一貫性を確保するため現地の物流業者が日々配送サービスを提供し、1日半の間に数百台ものトラックが出入りしている。

最終組み立て工程に部品がジャストインタイムに手配されるよう倉庫内の各ワークフローでの適切な連携を行う必要があり、製造部品は、生産ライン内を循環する「マーケットプレイス」と呼ばれる場所にバッファー在庫として半日以上置かれることはなく、ジャストインシーケンスで組み立てられている。

同製品では、配送に関するスケジュールや数量を含む予測情報を事前出荷明細通知として受け取り、出荷元は荷卸し地点とそれぞれの時間枠について通知を受け取る。入庫時点ですべての納品書がスキャンされ、配送計画に従ってクロスドッキングプロセスを経由して受け入れられるほか、最終組立の場所が異なる大量の部品が配送された場合は、出荷準備のためにいくつかの仮置き場所に分けられる。

また、破損したパレットや取り扱いユニットがあった場合には返品プロセスへデジタルに報告処理が行われる。通常、破損品の苦情解決には入庫時に写真を撮影してサプライヤーへ送る必要があるが、これもデジタルワークフローで処理することが可能。

配送センターで一貫してスキャニング処理することによって、大部分は仮置きしなくてすむようになり、部品処理のスピードと精度を高める。仮置き場所にある出荷指示待ちの部品は、スキャナーで積み荷処理が行われ、積み荷場所から電子的に取扱業者に割り当てられる。Infor SCEは出荷指示通知を受けると、最終組立工場に入庫予定の荷物について通知する。

（画像：インフォアジャパン）