ピックアップテーマ
 
テーマ一覧
 
スペシャルコンテンツ一覧

日本紙パルプが福田三商買収、古紙再資源化事業強化

2017年1月31日 (火)

M&A日本紙パルプ商事は、古紙の再資源化事業に取り組む福田三商の全株式を4月1日付で取得し、完全子会社化する。買収後は福田三商を存続会社としてグループの古紙再資源化事業を統括するエコリソースJPとの合併を検討する。

国内では電子化や少子化の進展で紙の需要が減少傾向にあり、古紙の発生量が減少していることから、同社グループが注力している古紙再資源化事業の収益力向上には「ネットワークの強化、規模の拡大が必要」だと判断した。

日本紙パルプ商事は国内卸売事業を柱に、海外卸売、製紙・加工、資源・環境、不動産賃貸といった事業を幅広く展開し、なかでも製紙原料としての古紙に注目、1974年から古紙再資源化事業に本格参入し、全国をカバーするネットワークと米国など海外拠点の開設を進めてきた。

最近は古紙を100%原料とした家庭紙、板紙の製造事業に参入し、グループ内で紙・板紙の販売からその回収、製造・加工までカバーするリサイクルシステムの確立を目指している。

一方、福田三商は36年に創業し、古紙の再資源化にいち早く取り組んだ企業の一社で、国内最大規模の古紙商社となっている。中部を中心とした19拠点の古紙リサイクルネットワークを全国に拡大し、自動計量、ナンバー自動認識システム、計量器付回収車など新たなシステムの独自開発を通じて古紙資源の安定供給フローの確立に注力している。