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国交省、荷待ち時間短縮へ乗務記録内容追加

2017年3月30日 (木)

行政・団体国土交通省は、荷主に対してトラック運送会社の立場が弱く、荷待ち時間の負担を強いられているとして、改善に向けて乗務記録の記録事項を追加するなど、輸送安全規則の一部を改正する方針を固めた。4月27日まで省令案改正のパブリックコメントを募集する。

トラック運送業は、国内貨物輸送の4割強を担う重要な産業でありながら、物流二法の施行に伴う規制緩和後、事業者数が1.6倍に増大したが、全体の99%が中小企業となっている。

これが要因となって「荷主に比べて立場が弱く、荷待ち時間の負担を強いられるなどの取引環境上の課題がある」(国交省)と判断、「長時間労働の要因の1つとなっている荷待ち時間の削減を図る上で、荷待ち時間を生じさせている荷主へ勧告する際に、輸送安全規則に定める乗務記録の内容について、所要の改正を行う必要がある」として、改正案をまとめた。

改正案では乗務記録について、荷主の都合による荷待ち時間の実態を把握し過労運転の防止につなげる観点から「集荷・配送を行った地点」「集荷地点への到着日時・集荷地点からの出発日時」「集荷地点での荷積み・荷卸しの開始と終了日時」を記録対象として新たに追加。

また、「荷主の都合による荷待ち時間に起因する運転者の過労運転または過積載による運送の防止」に対しても、「適正な取引の確保」を努力義務とする。

募集期間は同日から4月27日までで、郵送、メール、FAXで意見を送付する。

■詳細
http://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=155170909&Mode=0