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「1回で受け取ろう」宅配再配達”防止”へ機運高まり

2017年3月30日 (木)

ロジスティクス国を挙げて宅配便の再配達削減に取り組もうと呼びかけるキャンペーンが29日、環境省を中心に立ち上がった。その名も「できるだけ1回で受け取りませんか」キャンペーン。環境省はこの取り組みへの賛同を広く呼びかけるため、国民運動に位置付けるとともに、再配達防止の大切さを訴える「萌えキャラクター」の3次元CG動画を作成、動画投稿サイト「ユーチューブ」上で公開している。

キャンペーンのキックオフイベントでは山本公一環境相が「宅配便のうち2割が再配達されており、年間9万人相当のトラックドライバーの労働負担、年間42万トンのCO2排出増をもたらしていると推計されている。宅配便の再配達の削減、そしてCO2の削減に向け、『COOL CHOICE(クールチョイス、「賢い選択」)推進チーム』で展開する国民運動の一環として、新たなキャンペーンを開始する」とキャンペーンの開始を宣言。

今後は「COOL CHOICE」内の特設ページで事業者の取り組み、国民が実践できる宅配便再配達防止の方法、「先日決まった」というCOOL CHOICEのイメージキャラクターを活用した、再配達削減を促すための動画の公開などに取り組む。

すでに29日のキックオフ時点で物流や荷主関連の25団体78社が賛同を表明しているが、実はこの取り組み、日本物流団体連合会(物流連)がその必要性を強く訴えて実現したものだった。

物流連はCOOL CHOICE推進チーム内に設けられた低炭素物流グループで、宅配の再配達問題が環境問題、労働生産性といった面から甚大な社会的損失を招くと主張。この結果、再配達の削減を国民運動に引き上げて取り組むキャンペーンを立ち上げることが決まったという。

賛同企業にはヤマト運輸、佐川急便、日本郵便の宅配大手3社や物流業界団体など物流連関係で28社・団体が含まれている。先頃には再配達削減に役立つとされる「戸建用宅配ボックス」の注文が殺到しているという報道もあった。宅配をきっかけに、物流が抱える問題を社会問題として捉えていく機運が高まってきたといえよう。

■動画「COOL CHOICE MOE萌えキャラクター3DCG動画 再配達防止編」
https://youtu.be/nhixrlYJoNo

■キャンペーン特設サイト
http://ondankataisaku.env.go.jp/coolchoice/butsuryu/