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井本商運、499総トン型コンテナ船神戸初入港

2017年4月25日 (火)
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ロジスティクス井本商運は24日、山中造船(愛媛県今治市)で建造していた499総トン型コンテナ専用船「たからづか」が阪神・瀬戸内・九州航路に就航し、同日神戸港に初入港したと発表した。

同船は、主機関駆動軸発電機を採用することにより、艙内・甲板上に40フィート冷凍コンテナを最大40本積載する能力を持つとともに、運航コストの削減を図っている。危険物運送船適合証を取得し艙内の危険物積載を可能にしたほか、近海区域(非国際)を航行できる資格を持っている。

同船は炭素繊維強化プラスチック(CFRP)製固定ピッチ型プロペラを採用することで、プロペラの軽量化・大直径化を実現するとともに、プロペラボスにエコキャップを取り付けることで、プロペラ背後に発生するハブ渦を抑制することを可能にし、エネルギーロスを最小に抑えている。

山中造船独自技術の「エラ船型」採用したことで水線下の船型をスマートにすることができ、海水による摩擦抵抗を低減した。艙内冷凍コンテナ積載のため、排熱対策として通風機・通風ダクトを設置して艙内の換気対策を行い、40型冷凍コンテナでは艙内24本を積載可能。また、艙内と甲板上に電源プラグを48個設置して主発電機2台、停泊用発電機1台を搭載し、艙内と甲板上で最大40本(40型)の冷凍コンテナを積載可能とした。

危険物コンテナも積載でき、艙内に防爆ファン、エジェクター式ビルジ排出装置などを装備し、危険物運送適合証を取得。上甲板・艙内に危険物コンテナの火薬類、引火性液体23度未満を積載可能としている。

同社は、コスト競争力強化のためコンテナ船の大型化を目指しており、その一方で貨物や航路の特性を考慮した結果、499総トン型船のニーズがあると判断し、2月27日就航の「ときわ」に続きことし2隻目の同型船として「たからづか」を建造した。

初入港セレモニーでは、神戸市みなと総局から記念の楯の贈呈、マリンメイトから花束贈呈など、歓迎を受けた。