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三井倉庫HD、買収した家電メーカー子会社など4社減損計上

2017年4月28日 (金)

ロジスティクス三井倉庫ホールディングスは28日、買収によって過去に同社グループ入りした三井倉庫ロジスティクスと三井倉庫サプライチェーンソリューションズの業績が買収時の計画を「継続的に下回」っているとして、買収額と純資産との差額を示すのれんの減損損失209億円を計上すると発表した。

また、神戸市と東京都江東区などの物流施設と土地についても減損損失46億円が発生することから、2017年3月期の最終損益が2億円の黒字予想から一転、235億円の赤字となる。

のれんの減損損失を計上するのは、三井倉庫ロジスティクス(旧三洋電機ロジスティクス)、三井倉庫サプライチェーンソリューションズ(旧ソニーサプライチェーンソリューション)、タイのMSサプライチェーンソリューションズ(タイランド)とMSノーススターロジスティクス――の4社。

三井倉庫ロジスティクスは家電量販店の店舗向けの物流センター運営、家電の宅配設置業務などを手がけ、取り扱いエリア拡大や販売物流の新規業務開始などで売上高・利益ともに対前期比では伸びているものの、買収時の事業計画を継続的に下回っていることから「今後の事業計画を慎重に見直し、回収可能価額検討した結果、のれんの減損損失136億円を計上する」こととした。

三井倉庫サプライチェーンソリューションについても家電工場内物流、国内外の商品輸配送などを展開し、三井倉庫グループ内でも共同仕入に取り組むなど、コストサイドの相乗効果は寄与し始めているが、売上については買収当初の想定を下回る見込みとなったため、回収可能額を検討、のれんの減損損失47億円を計上することとした。

このほか国内の物流施設の土地と建物については、神戸市の施設で17億円、東京都江東区の施設で16億円、これら以外の施設で計13億円の減損損失が生じる。