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割安ネット配送「はこBOON」が休止、再開メド立たず

2017年5月9日 (火)
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話題ネットオークションで落札された商品の配送に利用されている重量制の配送サービス「はこBOON」(はこブーン)がサービスを休止することがわかった。実際の配送はヤマト運輸に委託していたが、休止理由は「配送委託先との提携が終了することになったため」(運営主体の伊藤忠商事)。

このサービスは伊藤忠商事がヤフージャパンなどと連携して提供する宅配便サービスで、9日、はこBOONのウェブサイトにサービスの休止が告知された。再開については「日程が決まり次第、お知らせ」するとしているが、「再開するかも含めて時期は未定」(伊藤忠商事)とメドが立たない状況。

配送の受け付けは7月10日17時59分まで、店舗発送手続きの受け付けは8月9日23時59分まで、発送管理(マイページ)の閲覧は8月31日17時59分までとし、ヤフオクからの申し込みについては6月中旬頃に出品時の設定を停止し、6月中旬から7月初旬頃の間に「取引ナビ」(取引開始連絡)ではこBOONを選択できないようになる。

はこBOONは、ヤフオクで落札した商品などの配送手段として選択できるほか、ファミリーマートの店舗端末でも配送を依頼でき、特に一般的な宅配便と異なり「重さ」によって配送料金が決まることから、「大きくて軽い荷物」を割安な料金で発送できるとして、ネットオークションの利用者を中心に利用されていた。

伊藤忠商事が事業主体となり、はこBOONの企画、運営、システム開発、運用、決済、物流インフラ手配を担当、実際の配送はヤマト運輸に委託していた。伊藤忠がヤフオクなどの膨大な配送需要をベースに、大口荷主となることで実現した割安な宅配サービスだったといえる。

伊藤忠商事は休止理由を明らかにしていないが、ヤマト運輸は長尾裕社長が4月28日の記者会見で、大口の法人顧客で採算性の低い荷主を中心に1000社をリストアップし、受託量の制限や値上げなどを進めていると表明していることから、SNSサービスなどでは「ヤマト運輸との交渉がうまくいかなかったからではないか」といった趣旨のコメントが散見される。

なお、ファミリーマートの店舗配送トラックの空きスペースを利用して提供するコンビニ店舗間配送「はこBOON mini」については、サービスを継続するとしている。